宿など部屋の場合
暖房器具を作動させる
お部屋にヒーターやストーブ、エアコンなどがあれば作動させて暖を取ることができます。全館型のスチームヒーターやエアコンだと大本のボイラーが止まっていると暖かくなりません。宿のフロントに寒いことを伝えて対策をお願いしてみるのも手です。
布団を増やしてもらう
原始的な方法ですが寝ているときの暖かさは随分変わります。
平安時代の貴族は十二単(じゅうにひとえ)を着ていましたがこれは「冬の寒さ対策は服を重ねて着ればいい、それよりも夏の暑さ対策の方が重要だ!」と考えていたからのようです。現代でも服を重ねて着たり、布団を重ねてかけるといった寒さ対策は有効のようです。
湿度を上げる
部屋の湿度が上がると暖かさを感じて快適になるようです。具体的にはいくつか方法があります。
濡れたタオルを部屋に干す:意外に皆が実施している方法です。地味ですが思いがけず効果的です。
お風呂の蒸気を活用:また入浴後、お風呂とお部屋の間の扉を開けてお風呂の蒸気を部屋に流すのも手です。
水の噴霧器を使用:部屋に水を噴くと湿度が上がります。ミストのように細かく水を噴けるものが安心です。
お湯を沸かす:小さいポットでも違いが出ます。お湯を沸かせば部屋の湿度も大きく上がり暖かく感じられます。
飛行機の中の場合
毛布を貸してもらう
予備の毛布がある場合もあります。客室乗務員さんに寒いことを伝えてみるのも良いですね。
窓側の席を選ばない
これは事前に手配しておくことですが、長距離を飛ぶ飛行機なら窓側の方がより寒い傾向があります。「ウインドウシート」ではなく「アイルシート」とお願いしておくと通路側になります。
自動車の中の場合
エンジンをかけてヒーターを作動させる
ガソリンエンジンで動く自動車の場合は、エンジンの発する熱が熱源となりファンで風を送ると温風が出るという仕組みになっています。ですからエンジンをかけてヒーターを作動させる必要があるのです。その際、排気ガスが室内に入らないように注意が必要です。というのはガソリンエンジン車の出す排気ガスには一酸化炭素が含まれているので室内に充満すると危険なのです。以前、吹雪の中で視界がゼロになり、エンジンをかけて待機していたところ、排気管が降雪でふさがり、排気ガスが逆流してガス中毒者が出てしまったという事故がありました。安全にはくれぐれも留意しましょう!
また、自動車の車内で過ごす場合にはエコノミー症候群にも注意が必要です。血の流れを妨げない工夫が大事ですね。
防寒具を膝に掛ける
ひざ掛けや上着、ストール、タオルなどを膝に掛けるだけでも随分暖かさが違ってきます。
シュラフに入る
車内で宿泊せざるを得ない場合はシュラフがあればそれに入ると暖かいと思われます。一般に使われているものはスリーシーズンと言って春夏秋に使えるものですが、真冬であれば、冬用のシュラフの方が良いです。かさ張るのでパックツアー型の旅行には向きません。個人的に自動車で旅する場合には人数分をトランクに入れておけばよいので有効です。
屋外の場合
太陽を浴びる
いわゆる日向ぼっこです。風さえなければ冬でも太陽の光を浴びると暖かいことが多いです。
焚火(たきび)
屋外で暖を取る場合は焚火が有効です。ただし火事には注意が必要です。また火傷(やけど)に注意が必要です。さらに、焚火そのものが禁止されていることもあります。事前によく調べておくことが必要です。
乾いた落ち葉に埋もれてみる
登山では天候、時間等の理由でやむなく山で一夜を過ごすことをビバークと言います。落ち葉に埋もれてみるというのは登山のビバークに関するテクニックの一つです。
雨が降っていなくて乾いた葉が大量にあることが条件です。葉と葉の間に空気の層ができるから暖かいのだと思います。
雪洞(せつどう)を掘ってみる
雪の中でビバークするのであれば雪洞という横穴を掘って中に入ると外にいるよりは暖かいそうです。雪を掘り出すのにはたいへん体力がいります。スコップなどの道具があると便利です。何も無いときは金属のお皿でも雪を掘ることができるそうです。
風から隠れる
岩陰や洞窟に隠れるのは古来より人類がよく行ってきた方法です。
風を避けるためには、雨合羽や傘も役立つことがあります。
禁断の方法
ドライヤー
暖かい風が出ますから気休め程度には暖を取ることができます。うっかり作動させたまま寝てしまうと火事になってしまうこともありますから要注意です。熱風による火傷にご注意ください。
アイロン
熱源ではありますが火事に注意しましょう。また火傷に注意です。上着の内側にアイロンを掛けておいて冷めないうちに気を付けながら温めた上着を着るというような使い方でしょうか?
同行の人と体をくっつけて眠る
家族や恋人なら違和感なくできると思います。原始的な方法ですが暖かいと言われています。
押しくらまんじゅう
みんなでするととても暖かくなるのですが、子供でないとできないのが難点です・・・。
服の間に新聞紙を入れてみる。
乾いたシャツと上着の間などに新聞紙を入れると暖かいと言います。ただし濡れるとダメです。昔は荷物に新聞を入れていったものです。現在ではもっとあたたかい機能的な衣類が多数出回っています。
良い旅を!