台湾 DE ソリューション ⑧(旅行 連載小説 短編)

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話のつづき

「この話にはまだ続きがあるのよ。」

「なんか怖い。」

「そうね、ちょっと怖い話かも。」

「ええっ?やめてよ。」

「いやあ、そんなに怖くない。」

「どっち?」

「恋愛結婚よりもお見合い結婚のほうが離婚率が低いという統計もあるらしいよ。」

「恋愛結婚をした人たちの中に気持ちをキープできなかった人がいたってことなのかな?」

「うん、怖いと言うよりも悲しい話だね。」

「まあ、どうするかはやっぱりルリの気持ち次第かな?」

「そうね、自分で決めなくちゃね。私、少し考えてみるね。」

「そうだね、いい結論が出るといいね。」

皆、お茶を飲み終わりました。

「明日は早いからそろそろ休む?」

「明日は[九ふん]だよね。」

「楽しみ~!」

「そうだね、楽しみだね!」

「じゃあ、ルリ、私たち部屋まで送るよ!」

「それは皆さんに悪いわ、一人で大丈夫よ!」

「だめだめ、海外では宿の廊下は外の道路と同じって言うから一人は良くないと思うよ。」

「まあ、台湾は治安良いほうなんだけどね・・・。」

「皆、ありがとう。じゃあ、お言葉に甘えて送っていただこうかしら。」

部屋に鍵をかけてモナとメイはルリをルリの部屋まで送りました。廊下ではアジア系の外国人男性が2人でとても大きな声で話をしていました。

「送っもらって良かったわ、どうもありがとう。気をつけてお部屋に帰ってね。」

「うん、気をつけるね。」

「私達も気をつけるね。そうだ、鍵しっかりかけてね、ドアのチェーンもね。」

「はい。そうします。」

「じゃあ、おやすみ!」

「おやすみなさい!」

モナとメイも部屋に無事戻りました。戸締りとモーニングコールの設定をしっかりとしました。旅の疲れと話疲れで二人ともすぐに深く眠ってしまいました。

 

翌朝

モナとメイは予定通り起床することができました。お化粧をして二人で買った服をそれぞれ着ました。

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今夜も連泊で同じ宿の同じ部屋に泊まるので、スーツケースは部屋に置いておきます。部屋に残していくすべての荷物はスーツケースに仕舞いました。スーツケースには鍵をかけました。貴重品は身につけました。忘れ物のないように支度して、いつでも出発できる状態にしてから朝食会場に向かいます。

朝食は2階のレストランで摂るようになっていました。エレベーターで降りるとルリがもう来ていました。一緒に食べることにしました。おかゆがありましたので、豚肉のデンブでおいしくいただきました。ウーロン茶をゆっくり飲んでそれぞれ部屋に戻り、歯磨きをしてから、戸締りをしました。「部屋の掃除をしてください。」の札をドアノブにかけてからドアに鍵をかけました。

エレベーターでロビーに降りて集合しました。ガイドのワンさんがにこやかに待ってくれていました。

「ガイドさんがいてくれるとなんだか心強いね。」

「そうだね、言葉も現地の事情もよく判らないからありがたいよね。」

九ふんへ

バスは台北の街を走って行きます。近代的な高層建築も多いのですが、どこか日本と似ているところもあり、なんだか懐かしい感じがします。漢字の看板が興味深かったです。日本の旧字体もいくつか見ることができました。少し不思議でした。

徐々に郊外へ出ると自然豊かな景色に変わって行きます。道路は九ふんへ近づくと峠道になります。バスに乗っているだけでもハードでした。

ガイドのワンさんの説明によると、九ふんは現代の台湾では代表的な観光地なのだそうです。台北からはバスで約1時間半。日帰りで観光できます。時間帯によってはバスが運行していないのでツアーで参加すると安心とのことでした。

バスは九ふんに到着しました。バスから降りてガイドのワンさんについて歩くことになりました。九ふんの街は傾斜地にひしめき合うように建っていて、エキゾチックでノスタルジックな古い街並みだと教えてくれました。そして、今回は午後、台北観光になるので見ることはできませんが、夕方からは提灯に灯りがともりとてもきれいなのだそうです。九ふんはゴールドラッシュの中心地で、映画の舞台やアニメのモデルになったことがあるそうです。

(つづく)

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良い旅を!

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