二の丸から本丸側のお堀へ降りる
二の丸と南廓の境からお堀へ降りる道
二の丸と南廓をつなぐ土橋から桜雲橋(おううんきょう)の方へ向かって急な土の坂を下ります。手すりはありますが、天気が晴れていても砂で足がすべり転倒することがよくあります。ここを下れば絶景が観られるのですが脚に自信のない方はここから降りることはなさらないほうが良いです。お花見では無理をしないことが大切なのです。
雨が降ると、この道は超難所になります。足を滑らせて尻もちをついた人を幾人も目撃しています。私ですか?実は私もここでは転んだことがあるのです。要注意ですね。桜に見とれた時、歩きながらシャッターを押そうとしたとき、夜桜の時、危ないシーンは多かったのです。
昔はここへ降りる人はほとんどいませんでした。写真家の方が池の近くから見える素晴らしい景色を見つけて以来、毎年多くの人が降りるようになりました。
二の丸と本丸の間の池
二の丸と本丸の間のお堀の底には池があります。
お花見の時にはこの板の上に立って桜雲橋の方を眺めるとタカトオコヒガン桜と桜雲橋が見えます。その時、風がなければ池の水面が鏡面のようになり、眼前のこの池に桜雲橋と桜が映って見えます。その光景は幻想的でとても美しいのです。昼間でもライトアップされた夜でもどちらでも楽しむことができるでしょう。
夜、ライトアップされているときに池だけをのぞき込むと波がなければ、水に吸い込まれそうな不思議な感覚を味わうこともできます。もちろん実際に吸い込まれてしまった人はいないと思いますが・・・(笑)
ここでの三脚や一脚などの使用は禁止されています。
池から桜雲橋を見たところ
こんな感じのアングルで撮ります。もう少し左の方に寄って撮る人が多いと思います。
人気の撮影ポイントですが一人でずっと独占するのはいけません。周りの状況をよく見て行動しましょう!
池の氷
下見に行ったのは2月だったので池は凍っていました。なぜかここだけ解けていました。不思議ですね!
この池のどこかで水が沸いているという説もありますが定かではありません。ただ、年間通してこの池にはいつも水があります。
スマートフォンやデジタルカメラをここに落として水没させないようにお互い気をつけましょう!
夜の池に映る桜雲橋と桜の写真
ここで過去の画像を見てみましょうこれは2012年の最盛期のものです。
池で撮影を楽しむ人たち
ライトアップのおかげで桜と橋が池の水面に映りこんでいます。この日は風がなく水面が鏡面のようだったので素敵でした。満開でなくても8分咲き位からきれいに撮影できます。
池に映る桜と桜雲橋
こんな感じに撮ることができます。夜桜の撮影はライトアップにかぎります。ここは文句なくインスタ映えする写真が撮れる場所であります。
お堀から桜雲橋近くの二の丸へ上がる
お堀から桜雲橋へ上がる坂道
桜雲橋の二の丸側に上がる道があります。細いのですれ違いが大変です。濡れていると滑ることもあるのでご注意ください。手すりがあるので少し安全です。
謎の井戸
坂の途中にある井戸
お堀から桜雲橋の二の丸側に上がる坂の途中にこのような竹で囲った穴があります。これは井戸の跡です。以前はこのような囲いは無かったのですが、それでも落ちた人の話は聞いたことがありません。けれどもこの上には絶対に乗ってはいけません。インスタ映えを狙っても乗ってはいけないのです。もしも落ちたら大変なことになってしまうかもしれないからです。
この井戸の正式名称は不明ですが、地元の子供たちの間では「首洗いの井戸」と呼ばれて恐れられていました。江戸時代頃、侍が責任を取って最後を迎える時には介錯(かいしゃく)をしてもらうのが普通なのですが、その準備として首をきれいに洗っておくのが礼儀だったと言われていて、その時にこの井戸を使ったと、まことしやかに言われていたのです。けれども郷土史家の方のお話だと実際には城は行政上重要な場所であるので戦以外では血で汚すようなことはしなかったのではないかとのことでした。天正10年の戦いで無くなられた方も高遠城には埋めなかったと言われています。わざわざ城外まで運び出して埋葬したとされているのです。ですからこの井戸もそんなに怖いものではないのかもしれません。
井戸に付けられていた「あぶない」の看板
赤い文字からも「あぶない」感じは伝わってきます。井戸に落ちるとケガをするので落ちないようにとの注意喚起だと思います。また、ひらがなにしてあることから、特に子供に対して警告していることがわかります。現実的な線では、スマートフォンやデジタルカメラをここに落とさないようにお互い気をつけましょう!
井戸を覗いてみたところ
どのくらいの深さなのかよくわかりません。
桜雲橋
坂の途中から見た桜雲橋
石垣もあり、お城の風情があります。個人的にはこの角度の写真も好きです。
桜雲橋 二の丸から本丸方面を見る
二の丸から桜雲橋を見ると向こうに門が見えます。下見に行ったときには橋の板の塗装をしてあるようでした。少しずつ橋の板を塗り替えているようでした。ロードコーンで規制してありました。例年だとお花見の際にはロードコーンは置いてなかったと思います。
桜雲橋
桜雲橋は「おううんきょう」と読みます。昔は錦帯橋のような、もっと丸い橋でした。一般には太鼓橋とも呼ばれていました。よく滑って危なかったので今では少し緩やかな橋になっています。
有料で入ることのできる高遠城址公園全体がメイン会場であるので、高遠城址公園の中のどこかがメイン会場であるという概念は地元にはありません。けれどもお越しになったお客様は、桜雲橋周辺がメイン会場だと考えている人が多いです。それはそれでよいのではないかと思います。高遠の宣伝ポスターに使われることもある場所なので桜雲橋は高遠城址公園のシンボル的なものなのだと考えて良いのだと思います。
よいお花見を!