欧州ミュージアム巡りの旅 17 (旅行連載小説短編)

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ルーブル美術館に入る

宿を出てしばらく歩くとルーブル美術館が見えてきました。パッサージュ・リシュリューという入り口が近かったので入ろうとしましたが事前にチケットを持っていなかったのでそこからは入ることができませんでした。仕方なくもう少し進んでリヴォリ通り99番入り口から入り、カルーゼル・デュ・ルーブルを通ってルーブル美術館の中へ入りました。

どうやらルーブル美術館には4つの入り方があるようです。

1. ガラスのピラミッドの中央入口から入る方法

これが一番わかりやすいようです。地上からガラスのピラミッドを目指して歩けば良いのです。人気のある入り口なので混雑することも多く、列が外まで続くと季節や天候によっては辛いこともあるようです。

2. カルーゼル・デュ・ルーブルを通り逆さピラミッドから入る方法

チエコとサブローが入ったように地下ショッピング街であるカルーゼル・デュ・ルーブルを通り逆さピラミッドの横から入る方法です。中に入るとそこはナポレオンホールです。この入り口は混んでいることもありますが屋内なので待つのも大丈夫です。空いているときもあるようです。

カルーゼル・デュ・ルーブルから入る方法は複数あるようです。

一つ目はリヴォリ通り沿いにある地上の赤いひさし99番入口から入りエスカレーターで地下へ降ります。そこがカルーゼル・デュ・ルーブルになります。そして、そのまままっすぐに進むと、逆さピラミッドの所に辿り着きます。チエコとサブローが入った方法です。

二つ目はメトロ1号またはメトロ7号の『パレ ロワイヤル ミュゼ デュ ルーブル駅』改札から出て地下からそのまま入る方法です。「~ du Louvre」という壁に表示された案内板の文字をたどるとたどり着きやすいかもしれません。

三つ目はチュイルリー公園方向から歩き、ルーブル美術館の敷地内の地上にある小さなカルーゼル凱旋門を目指します。その横に地下へ降りる階段があります。これを下ればカルーゼル・デュ・ルーブルになります。そして、そのまま進むと、逆さピラミッドの所に辿り着きます。

3. ポルト・ デ・ リオンから入る方法

セーヌ川沿いの地上にあるポルト・ デ・ リオンという入口から入る方法です。リオンはライオンのことです。建物入り口のセーヌ川沿い、フランソワ・ミッテラン通り側には、オスのライオン像が2頭並んでいます。入り口の中庭側にはメスのライオン像が2頭並んでいます。これらのライオン像の間を通って入って行くと、中央に入口があります。

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4. パッサージュ・リシュリューから入る方法

チエコとサブローが入ることのできなかったメトロの出入り口向かいの地上にあるパッサージュ・リシュリューから入る方法です。ここだけは事前にチケットを持っていないと入ることができません。もしもチケットがあるなら有利な入り方かもしれません。ルーブル美術館のリシュリュー翼に入ることができます。

ルーブル美術館に入館する

チエコとサブローは少し並んでチケットを購入しました。ミュージアムパスというものを購入しました。館内マップも入手しました。チエコとサブローはルーブル美術館にリシュリュー翼とデュノン翼、シュリー翼があるようで、かなり広いであろうということが判りました。

日本語のオーディオガイドを一つ借りました。入り口で行列に並んでオーディオガイドの交換券を購入し、オーディオガイド貸し出しカウンターにてサブローの身分証明書としてパスポートを預けて機械と交換しました。サブローはシャツの下から貴重品入れを出してパスポートを取り出したのですがチエコはその姿は公衆の面前では見せない方がよいのではないかと思いました。

それにしてもこのオ-ディオガイド。これが優れもので自分のいる位置が判るのです。そのため、広い美術館内でも迷うことがありません。日本製のゲーム機と同じ姿をしていますがゲームソフトを差し込むことも館外で使うこともできない仕組みのようです。使い方がよく判らないので職員さんに尋ねると親切に教えてくれました。どうやら現在いる場所から行きたい場所へオーディオガイドの機械が誘導してくれるようです。使いこなせばかなり便利そうです。

美術館の中に入るには保安検査を受ける必要があります。保安検査の列に並んで待っているときに近くの人が「スリに注意が必要!」という話をしていました。特にモナリザの所で記念撮影するときが危ないようです。チエコとサブローは緊張してしまいした。二人とも貴重品はシャツの下に首から掛ける形で身に着けていますし、財布にも必要な分しかお金とカードを入れていません。チエコは小型の財布とスマートフォンの入った薄い小さなハンドバッグを幼稚園児のようにたすき掛けにかけていますし、開く側を内側にしています。その上にジャケットを着ています。サブローもスマートフォンと小さな財布を長いストラップにつけて首からかけてジャケットのボタンのかかるポケットに入れています。二人とも万全だと思いつつもどこか心配です。

「気を付けるしかないね。」

「そうね、気を付けるしかないわね。」

さて二人のルーブル美術館鑑賞が始まります。

(つづく)

良い旅を!

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