台湾 DE ソリューション ⑤(旅行 連載小説 短編)

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お部屋でお話

三人はモナ達の部屋に入りました。たまたま予備のティーカップがあったので、三人でお茶を飲むことにしました。

「紅茶でいいかな?」

「お願いします。」

モナが紅茶を入れます。

しばらくたわいない楽しい雑談をしました。

ふと、モナが真面目な顔になり、こう言いました。

「せっかく楽しい旅行のときにこういう話をするのもどうかと思うんだけれど、いつもだとなかなか相談できなくて・・・。少し悩みを聞いて欲しいんだけど、いいかな?」

「ごめん私がいつもおしゃべりだから言い出せなかったのかな?」

「そういうわけじゃないんだけど、海外に来ているから気分がいつもと違うじゃない?だから・・・。」

「いいよ、何でも話して、私ソリューションの仕事してるんだから!」

「ソリューション? それって何?」

「ソリューションっていうのはね問題解決のことなのよ。」

「そっか問題解決ね、ぜひお願いしたいわ。」

「まあ、ソリューションって言ってもビジネスシステムの問題解決だから乙女の問題が解決ができるかはわかんないんだけどね。」

「そうなの? (笑) 聞いてもらえるだけでもいいよ。」

「うん。」

「ルリもごめんね面白くない話になるんだけれど・・・。」

「いえ、初対面の私にそんなにお話をされていいんですか?」

「いいんですよ、一緒に聞いて下さいね。」

「はい。」

モナの相談

「では張り切ってどうぞ!」

「うん。私の今の悩みは仕事の人間関係かな?会社で私が今いるところは販売促進のイベントを企画するチームなのね。私が一番年上なので一応チーフをまかされているんだけれど、みんながバラバラで一緒のイベントをしているのにまとまらないの。私の人望がないのかな?」

「人望は別にして、まとまらないって具体的に何がまとまらないの?」

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「たとえば当日の準備に入ったときに、自分達のグループの担当が終わったら休憩に入ってしまって、準備が遅れているグループを助けてあげるというような助け合いがまったく無いの、雰囲気もギスギスしていて、私が助けてあげてと言えば一応はやってくれるんだけれどなんだか義務的というか楽しくなさそうで・・・。」

「それって、確かにまとまってないね・・・。」

「それは、チームづくりに問題があるような気がしませんか?」

「そうだね、みんなで楽しむようなことは何かしてきた?」

「いいえ、みんな仕事の後や休日に集まって何かするようなことを企画すると嫌がるから、何もできなかったの。」

「そうか、そうだよね、私だって仕事の後に上司の話を聞かされるのは嫌だもんね~。休みならなおさらだよ~。それはわかるわ~。」

「だよね~。」

「でも、何か皆さんをまとめるようなことをする必要はありますよねえ。」

「そうだねえ、一緒に何かを食べるってことはまとめるには手っ取り早いんだけどね。」

「そうだよね、メイの言うとおりだよね。デートだってご飯一緒に食べると距離が縮まる感じはするよねえ。でもできないんだよね。」

「それなら、お昼を一緒に食べるというのはいかがでしょうか?お昼ならみんな会社にいても違和感ないし。」

「お昼ですか。ああ、それ、いいですね!」

「一緒に一つのテーブルを囲んでというのはいいね。」

「毎日はきついかもしれないけれど週一回位ならいいんじゃないでしょうか?」

「みんなありがとう、今度お昼の食事会を提案してみますね!」

「上手くいくといいね。」

「うん。」

「あと、これは蛇足かもしれないけれど、休日の遊びを若い人に企画してもらうというのもいいらしいですよ。こちらは年1~2回ですが・・・。」

「それもいいね!ルリすごいね!ありがとう!」

「お役に立てたなら嬉しいです。」

「モナの問題はルリのおかげでソリューションできたね!」

(つづく)

良い旅を!

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